連載 故郷福島の復興に想う 第19回――復興か破壊か 谷本 多美子(アイキャッチ画像 無人になった大堀窯元) 2025.02.27 未分類 2025年を迎えた。昨年は元旦から能登半島地震のニュースが流れ、日本中に衝撃が走った。今年は新年など来なくていいと思っているうちに、容赦なく時間は巡ってきた。さらに1年の2か月が過ぎようとしている。そして間もなく14回目の3.11が巡ってくる。 年が明けてほどなく、芥川賞と直木賞の発表を
マチュピチュの村長になった男~野内与吉 野武 由佳璃 2025.01.30 会員の原稿 蜂鳥の移り気揺れしハンモック頬寄せる水色の窓春哀し 由佳璃 指先に星が降ってくるような天空の都市がある。世界遺産となったペルー、マチュピチュ。その都市のために生涯を捧げた日本人がいる。 初のマチュピチュ村長になった野内与吉(のうちよきち)である。 福島県安達郡玉井(現大玉)村出身。2
幸福への帰還~大熊町と双葉町を尋ねて 野武 由佳璃(写真はすべて著者による) 2024.10.31 会員の原稿 観音や石の眼開く蝉時雨面杖(つらづえ)の夢見し浄土西瓜割 大熊の地名に関係する「熊」の付く人名が、南北朝時代の史料にある。浪江町の仲禅寺に伝わる十一面観音像の胎内銘(像に刻まれた文字)に、1343(康永2)年6月6日の日付と、仏像の寄進に関わる人名の「熊女」。室町時代の標葉氏(しねはし)の
糸をつなぐ~13年目の福島被災地を訪問して 森川 雅美 2024.08.22 会員の原稿 脱原発社会をめざす文学者の会では、6月11日、12日の2日間久久に福島の被災地を訪問し、私は11日だけ参加した。11日の訪問地は福島第一原発の立地する大熊町(おおくままち)と、隣接する双葉町(ふたばまち)であり、最も復興が遅れている地域だ。大熊町は2022年に特定復興再生拠点区域が避難指示解除さ