連載 原発の蔭と影第9回 福島への移住者 天瀬 裕康 2023.07.20 連載 このシリーズの発端は、紙の会報時代に書いたアスチカ(福島から広島への避難者の会)の近状報告でした。その後は岡山県や山口県の避難者の会に触れ、各地の原発へと筆をすすめてきたのですが、逆に福島へと転居された人もおられるはずです。今回はそうした一人に焦点を当てたいと思いますが、それはふとした縁から始ま
連載文士刮目 第26回 ペンは剣より強し、とは言うけれど 伊神 権太 (アイキャッチ画像:この人生、いつだってフワッとしたユーモラスさも望まれる。生前によくして頂いた中道風迅洞さんの『新編どどいつ入門』 2023.06.30 連載 今回はまだ安心こそ出来ないが、新型コロナウイルスが5月8日から感染法上の区分で「五類」となり人類を襲ったコロナ禍がなんとか収束しつつあるところで、自身の過去の一端を振り返ってみたい。これまで歩いてきた自分の道は「これでよかったのか」。反省と自戒をこめて。これら私のつたなき道が何らかの形で少しでも
連載 郷福島の復興に想う 第8回 トリチウムはやはり海洋放出すべきではない 谷本 多美子(アイキャッチ画像 2023年5月汚染水が排出されようとしている太平洋) 2023.06.22 連載 朝日新聞が朝刊の社会総合面に5月30日から5回に亘って、東電福島第一核発電所の処理水が、地元住民の理解が得られないまま、夏に海洋放出が迫っている現状を報道していた。内容をかいつまんでいうとざっと以下のようになる。 今年2月下旬、県立相馬総合高校新地校舎で、「廃炉とアルプス処理水について考
「東日本大震災追悼式 2023年3月11日(土) 未来への手紙」 報告 野武 由佳璃 (写真著者) 2023.06.22 野武由佳璃 ふたひらの戀文開く蝶の風 波高し揺れて片寄せ花筏 2018年3月11日の追悼式でタイムカプセルに入れた未来への手紙がポストに届けられた。 そこから5年の月日が流れた葉書は各参列者のもとへ。 そこに綴られたシラコバト団地に住む避難者の皆さんの想いが静かに発酵し、遥かな空へ立ち
連載原発の蔭と影第8回 G7広島サミットと核問題 天瀬 裕康 2023.06.15 連載 去る5月の19日(金)から21日(日)まで、異様とも思える厳重な警戒のもと広島で開かれた先進7ヵ国首脳会議(G7サミット)は、大きな事故・事件の起きることなく終了し、政府与党は大成功と褒めちぎり、岸田首相の支持率は上昇しましたが、これは、とんでもないことだったのです。 この会議が広島で開催と決ま
「ウクライナの核危機 林京子を読む」に参加して 大嶋 岳夫 2023.06.15 会員の原稿 歴史時代作家協会の集いで出会った森川雅美さんに、シンポジウム「いま文学者として何ができるか」に参加しないかと誘われた。 先達林京子氏といえば、文学賞を総なめするほど受賞していられるが、「ギヤマンビードロ」でだった、国からは受けないと賞を辞退された。実に骨のある方だ。シンポジウムにだから参加しよう