フクシマになった故郷福島第1回 東京電力福島第一原子力発電所爆発事故 谷本 多美子 (フロント写真 海水を被ったマキノィから井田川浦尻 著者撮影) 2025.11.27 三月十二日、昨日の出来事は嘘のように空は晴れて気持ちのいい朝だった。早朝友人宅で目を覚ましたところに、私が所属している日本バプテスト連盟青葉キリスト教会の小田牧師から電話をいただく。私の故郷の母や妹を案じての電話だった。八十人もいる教会員の中の一人にすぎない者の出身地のことまで把握していてくださ
げんしのし35 森川 雅美 2025.11.13 げんしのし35 森川 雅美薄く削がれる鼓動の輪郭をなぞる今生の反射する指を、生命の傷から溢れる深い流れの絶え間なくなお溢れよ、と重なる静かな歩幅の内まで拡がる掠れた残像の階も、生命の傷から溢れる深い流れの隙間に覗く幾つもの顔、に綴られる歩幅をゆるく加える高低にやや傾く響きと
連載自由詩 げんしのし34 森川 雅美 2025.11.13 げんしのし34 森川 雅美丁寧に洗われた骨に似た小さな境界を越える緩やかな、生命の傷から溢れる深い流れの見えない彼方に続いた、重なる消えかけた声に訪れる思いもよらぬ弱い光なら、生命の傷から溢れる深い流れの僅かな起伏の滑らかさ、を孕む弱まる祈りの素形になる堆積物のより深い層か
文士刮目の連載54回目「日本初の高市早苗女性首相の船出に思う」 伊神権太(フロント写真は自民・維新の連立合意を報じた新聞) 2025.11.06 自民党の高市早苗総裁が先日(10月21日)の衆参両院本会議の首相指名選挙で自民、日本維新の会による電光石火と言っても良い連立政権による第104代首相に選出されました。女性の首相就任は憲政史上初だけに国民の期待は大で支持率も高く、日本じゅうが沸き立っているようにさえ感じます。所信表明演説でも「世界
げんぱつあくぎょうはなし 第17回 西尾 漠 (アイキャッチ画像撮影=片岡遼平) 2025.10.16 α:イランが核兵器を持つのを阻止するといって、イスラエルやアメリカがイランの施設を攻撃した。この攻撃って、国際法上違法なものなんでしょう。そもそも、きわめて危険な行為だよね。β:攻撃は6月13日、イスラエルによって開始された。攻撃対象にはナタンズ、フォルドゥのウラン濃縮施設、イスファハンのウラン転
連載自由詩 げんしのし33 森川 雅美 2025.10.09 ふっくらと広がっていく光の粒粒の呼吸にゆるく傾き、生命の傷から溢れる深い流れのいく筋も輻輳し重なり、無数の支流をなお孕みつつ織りなされる縄に似た強い、生命の傷から溢れる深い流れの起伏となる艶めく方に、連呼する声の無数の乱反射の奥にまでいつまでも晒し、
連載自由詩 げんしのし32 森川 雅美 2025.10.09 げんしのし32森川 雅美静かになっていく体の内側からの囁きを小さく転がす、生命の傷から溢れる深い流れの遥か彼方にまで広がる、意識を深部から揺さぶるまだ知らぬ脈動の細部に運ぶ、生命の傷から溢れる深い流れの傷んだ骨髄に滲みこむ、鈍い痛みに
文士刮目の連載53回目 自民総裁選「日本の顔」に期待するもの、とは 伊神 権太(写真(フロント)は5氏の争いを報じた新聞各紙) 2025.10.03 石破茂首相の退陣表明を受けての自民党総裁選が9月22日に告示され、小林鷹之元経済安全保障担当相(50)、茂木利光前幹事長(69)、林芳正官房長官(64)、高市早苗前経済安保相(64)、小泉進二郎農相(44)の5氏が出馬、総裁選の勝者が一体誰になるのか。国民の注視を浴びています(新総裁は10月4日
文士刮目の連載52回目【傷だらけの〝極端社会〟到来に言葉(表現)の大切さを思う なぜ? (写真は➊➋この夏、連日のように報道された〝危険な暑さ〟❸ガザでは、今もなお何の罪もないこどもたちの命が心配されている=いずれもNHK画面から】 2025.09.05 最近、水害や台風、地震など災害の頻度が増すにつれ、NHKテレビやラジオなどでしばしばアナウンサーから耳にする、気になる表現、ことばの繰り返しがあります。そして。これらの言葉は年々増す気候の悪化にも原因があり、私たち市民の茶の間、日常生活の中にも飛び込むようにして流れてくるのです。怒濤となって-とい
文士刮目の連載51回目【参院選の自民大敗に思う】(写真は➊「自公過半数割れ」を報じた新聞各紙➋国会の新勢力図=中日(東京)新聞から) 2025.08.01 参院選が終わり、目の前に突きつけられた選挙結果は【自公過半数割れ 参院も少数与党 首相続投「政治停滞させず」】【全議席確定 自公大敗47、立民横ばい22】(7月22日付の中日新聞朝刊)【自公過半数割れ 参院も少数与党に 47議席 多極化鮮明】(同毎日新聞朝刊)といった、自民にとってはまさに「進むも