連載自由詩 げんしのし31 森川 雅美 2025.05.16 げんしのし31 森川 雅美 もっともっと光の沸点まで近づいていく体の先端へと、吊るされる歪んだ多くの地図を抜けていく残る 者達の、忘れかけた悲しみの泡立つ底知れぬ亀裂の暗い奥底も、覗かれている小さな掌の辿る傷となる 灯される狭間と、引き寄せる飛翔のため揺れる
連載文士刮目第48回【方言に見る能登有情 伊神権太(写真は、➊「能登はやさしや土までも」。能登の人々は老若男女ともに、どこまでもたくましく、かつやさしい=能登人間ものがたり(北陸中日新聞七尾支局編)から➋名古屋弁で能登を心配する人々も多い=名古屋名物「なごやべん」から】 2025.05.01 だら(馬鹿)ほんながかいな(そうなんですか)どんならん(どうにもならない)どいね(それどうなの)おらっちゃ(私たち)どしとん(どうしているの)きのどくな(ありがとう)へしない(たいくつ)しったくさい(生意気)おっとろしい(怖い)… かつて新聞社の記者として能登半島の七尾にいたころ、【能登の方言】と
<連載>原発の蔭と影 第30回(最終) 沖縄の電力事情 天瀬裕康 2025.04.15 日本の南西端に拡がる沖縄県(人口約140万人)は、東西1000Km、南北400Kmの広大な海域に点在する、大小約160の島々から構成される島嶼県で、電力会社兼一般送配電事業者である沖縄電力㈱が、沖縄本島及び36の有人離島に電力を安定供給しております。 電力の歴史は1910(明治43)年12月に、
連載自由詩 げんしのし30 森川 雅美 2025.04.12 げんしのし30 森川 雅美日没の空の少しずつ暗さの拡がり山の稜線だけうすく、明るさを残す時間だったのかと右足の指から遠くなり、血液の激しく流れ揺れ続ける体内の歪な膨らみの痛く、さらに分散してしまうからもはや考えられない水面へ、拡がる神経の風向きの方へ追われる小さな中庭の疼く
連載文士刮目第47回【気楽に10万円なんて 首相商品券に異議あり 伊神権太(写真は、3月19日付の中日新聞1面の<言の葉>とガザ攻撃再開の記事】 2025.04.03 東日本大震災と東電福島第1原発事故から14年がたった2025年3月。旧統一教会(現世界平和統一家庭連合)に対する東京地裁の解散命令やイスラエル軍によるガザへの攻撃再開、岩手県大船渡市、さらには岡山市や愛媛県今治市でも燃え続けた山火事、米トランプ大統領による日本を含む輸入自動車に対する25%の追加関
連載 故郷福島の復興に想う 第20回――営農 谷本 多美子(アイキャッチ画像 原発事故により原町区に移転した双葉町玉野家の墓地) 2025.03.27 昨年末(2024年)故郷南相馬市の同じ集落の一人の男性Hさんから電話があった。筆者が若い時分に故郷を後にしてから、婚姻によってH家の家族となった方なので面識はなかった。話の内容は、東日本大震災、続く東京電力福島第一原発の爆発事故以来、放置されていた農地の一部を耕作し、近い将来水稲を栽培することに
連載 原発の蔭と影 第29回 中国電力と違法行為 天瀬 裕康 2025.03.20 電気は私達の生活になくてはならない大切なものです。それがトラブル隠しなどの法律に引っ掛かりそうなことをしてくれるのは悲しく残念なことですが、ロシアのウクライナ軍事侵攻(2022年2月24日)とともに起こった燃料の高騰は、大手電力の経営を圧迫し、中国電力(株)(以下、中電と略す)などが値上げの申請
隔月連載 げんぱつあくぎょうはなし 第15回 西尾 漠 (アイキャッチ画像撮影=片岡遼平) 2025.03.20 α:第7次エネルギー基本計画が2月18日に閣議決定されたね。β:このあいだ話した通りの中身で、何も変わってない。意見募集では4万件を超える実に多様な意見が寄せられたけど、資源エネルギー庁は「パブリックコメントの結果について」で「パブリックコメントの結果を踏まえても、2024年末審議会でお示しした政
連載文士刮目第46回 拝啓ドナルド・トランプさま 平和な世界実現を 伊神権太(写真「鉱物資源合意見送り」を報じた3月1日付の夕刊) 2025.03.06 私は日本在住の一匹文士(いっぴきぶんし)、伊神権太と申します。今回は私とは同世代、いや少し若い貴兄、すなわち第47代米大統領のドナルド・ジョン・トランプさん(1946年6月14日生まれ)、あなたに同世代の一人として常日ごろ感じているところを友好国日本国民の一人として心からの手紙として書かせて頂き