第18回 青木新門さんのお別れの会に思う 納棺夫が見た〝ひかり現象〟 伊神 権太 2022.11.03 人は必ず死ぬのだから いのちのバトンタッチがあるのです/死に臨んで先に往く人が 「ありがとう」と云えば 残る人が 「ありがとう」と応える そんなバトンタッチがあるのです/死から目をそむけている人は 見そこなうかもしれませんが 目と目で交わす一瞬の いのちのバトンタッチがあるのです(青木新門の「納
第17回 国葬が終わり、新時代の夜明けを思う 伊神 権太 2022.09.30 東京・日本武道館での安倍晋三元首相の国葬が9月27日に終わった。これより先の8日に96歳で死去した英国のエリザベス女王の国葬が現地時間の19日午前11時(日本時間同日午後7時)から、かつて私も訪れたことがある首都ロンドンのテムズ川河畔ウェストミンスター寺院で行われ、日本の天皇、皇后両陛下はじめバ
第16回 みんな幸せで、みんな楽しく。世界は運命共同体だからこそ 2022.08.31 先日、ある新聞に作家の池澤夏樹さんが「戦争と平和」を論点に【文学の向き合い方】について寄稿、作者次第で広がる可能性につき彼なりの見解を示され、興味深く読みました。その中で、池澤さんは「戦争は非日常のドラマの場であり、文学のよき題材となる」と書かれていましたが、私はこの文面にある<戦争>を<コロナ禍
第15回 安倍晋三元首相の銃撃死に思う。【罪を憎んで人を憎まず】 2022.08.01 安倍晋三元首相の参議院選挙の街頭演説中に起きた銃撃死に始まり、東電福島原発事故の株主代表訴訟での勝俣恒久元会長ら東電元役員4人への13兆3210億円の賠償命令、新型コロナウイルス第7波到来に伴う爆発的拡大など。7月もいろんなことが起き、そのつど胸が押しつぶされる思いをしたのは誰も同じでしょう。人
第14回 多彩な表情を見せる水の惑星。「命がある証しだ」 2022.07.01 コロナ禍にロシアのウクライナへの軍事侵攻。円安。石油、野菜など諸物価高騰。食糧不足。そこへきて、このところの酷暑続き。何もかもが厳しい時代に今は人々の心を突く言葉や音楽が見直されています。言葉で思い出すのが戦後まもなく飛び出した【貧乏人は麦を食え】発言です。「所得の少ない人は麦を多く食う、多い人
第13回 沖縄流れてどこどこ行くの 平和のシンボル・夢の島に 2022.06.12 沖縄の本土への復帰から5月15日で半世紀が流れ復帰五十年に合わせるように新聞各紙やテレビ、ラジオなどはどこも特集を組み、沖縄への思いを新たにしました。でも、なぜか。各マスコミの論調は【平和の島 なお遠く】【命どぅ宝(命こそ宝)戦場にするな 東京でデモ】【沖縄の平和 目標遠く 復帰50周年式典 知
第12回 人間の尊厳こそが平和の礎(いしじ) 2022.06.02 何の罪もない人に対する虐殺に暴行、略奪、病院や芸術劇場に対する空爆など、2月24日に始まったロシアの無差別攻撃と言っていいウクライナへの一方的な軍事侵攻を思うにつけ、私は何より大切な【人間の尊厳】はどこにいってしまったのか、と。このことに胸を痛めています。デ、その元凶・ロシア大統領プーチン氏に向
第11回 プーチンの「精力善用 自他共栄」とは 2022.06.02 皆さま。講道館の創始者・嘉納治五郎の言葉【精力善用 自他共栄】」をご存知でしょうか。精力善用は「心身の持つすべての力を最大限に生かして社会のために善い方向に用いる精神」を、そして自他共栄は「相手に対し敬い感謝することで信頼し合い、助け合う心を育み、自分だけでなく他人と共に栄えある世の中にしようと
第10回 雪割草と淡墨桜 夢をあきらめない 2022.06.02 弥生三月、春到来です。この冬は日本列島の至る所、風の強い寒い日が続き、爆弾低気圧とやらに伴う積雪4㍍超えなど、雪も例年になく多かったことが報じられました。肌を刺すほど寒く、風もとても強い。加えてことしの日本列島は西高東低どころか南岸低気圧の影響もあって日本海側だけでなく、太平洋側での積雪も例年に
第9回 忘れない 忘れられない 2022.02.01 1月17日。6434人の命が犠牲となった1995年の阪神大震災の発生から27年となり私自身、当時ガレキの山を縫うようにしてバスと船、徒歩で廃墟の町と化した傷だらけの現場を歩いて回ったことを思い出します。その被災地でことしは新型コロナウイルスの感染対策でマスクをした市民らが各地で開かれた追悼行事に