糸をつなぐ~13年目の福島被災地を訪問して 森川 雅美 2024.08.22 会員の原稿 脱原発社会をめざす文学者の会では、6月11日、12日の2日間久久に福島の被災地を訪問し、私は11日だけ参加した。11日の訪問地は福島第一原発の立地する大熊町(おおくままち)と、隣接する双葉町(ふたばまち)であり、最も復興が遅れている地域だ。大熊町は2022年に特定復興再生拠点区域が避難指示解除さ
報告「書く現場を語る」~上山明博文芸サロン「『牧野富太郎』を語る」 森川雅美 2024.03.28 未分類 来年のことをいうと鬼が笑うというが、昨年のことはどうなのだろう。 半年以上前、昨年の9月4日(月)18時から、第11回〝文学サロン〟「『牧野富太郎』を語る」が、当会会員のサイエンスノンフィクション作家上山明博さんを講師に開催された。上山さんは、同年3月に『牧野富太郎: 花と恋して九〇年』を青土社
報告 2023年を振り返る~だいぶ前ですが4月28日に「偲ぶ会」がありました 森川 雅美 2023.12.14 イベント 今年「脱原発者社会をめざす文学者の会」は4人の会員を失った。 会の主柱として会長を勤めていた、現在日本の最も重要な作家の一人だった加賀乙彦さん。会の実務全般を支えてくれた編集者の山本源一さん。会を陰ながら支えてくれた、現在の俳句の中心の一人でもあった黒田杏子さん。さらには、地味ながら愛知県で戦争
講演とシンポジウム「ウクライナの核危機――林京子を読む」報告 文学者たちの眼差し 村上 政彦 2023.10.19 イベント その眼差しは、常人の眼差しと、どう違うのだろうか? 2月23日に神奈川近代文学館で催された講演とシンポジウム「ウクライナの核危機――林京子を読む」を振り返ってみたい。 当日、横浜は青空が広がっていて、海も穏やかに凪いでいた。神奈川近代文学館は港の見える丘公園の中にある、静かな佇まいの施設だった