『ソトゴト フクロウが目覚めるとき』 森 詠 2022.03.02 推薦書籍 書名:『ソトゴト フクロウが目覚めるとき』著者:森 詠版元:祥伝社文庫、本体価格900円+税発行日:2021年11月20日ジャンル:長編小説【内容について】本書は問題意識を感じさせるハードボイル的ミステリであり、公安刑事猪狩誠人巡査部長が6年前の殺人事件の再調査をする警察小説です。
現場百回の精神に支えられ 2022.02.27 伊神権太 この世は天国にもなれば、一瞬にして地獄にもなる。/いつ、何が起きるか。知れたものでない。ただ、言えるのは、人間は自然に勝つことはできない、という真実だ。/きょう、午後二時四十六分ごろ、三陸沖を震源にマグニチュード8・8の巨大地震が起きた。ちなみにマグニチュード8・8は、明治のころに始まった観測史
震災から10年、見えない希望 2022.02.27 谷本多美子 少し前から、もうすぐ東日本大震災から十年とか、復興とかという言葉を頻繁に耳にするようになった。確かに、原発事故被災地から離れたところでは、徐々に復興は進んでいるが、福島第一原子力発電所から十、五キロの地点にあるわが故郷、集落の大部分が荒れ地となり、帰還した四家族も高齢者ばかり、いずれ消滅の危機に
日録 故若松丈太郎さんに 2022.02.27 森川雅美 いつまでも静かに続く山脈のいつまでも静かに鼓動する海原のだれもが受け入れたのではなかったにせよ人の営みであるならば佇む背中は微動もしないで中天を見上げ生きようが下手な生きものらしい積み上げられる悲しみと燃えつづける塔の棺に晒される土地はそれぞれの思いをかかえて重
日録 汚染水海洋放出と原発再稼働を憂いて 2022.02.27 森川雅美 海の奥にまで広がる私たちの悲しみであるなら囁かれる魂の痕跡のうすい先端を誰が掬うのかと跳ねる方角に晒され散りいく水際まで破片が散りばめられきらきら洗われる取り出されないまま奇形になる意識に呼ばれ続ける残骸の不明になる切口にゆがみ稼働されるいくつもの腫瘍に寄生し拡がる
日録 十年目の3・11に 2022.02.27 森川雅美 今年の野原を歩く十年の時の狭間だからまだ肉の残る語りきれない消えた日の時に夢で会うことはありますがもはや帰ることはないので繰り返しを綴る時間のための流れた手のひらの市街地に生していくものたちを繋ぎすでに多くの新しい人と出会った私の場所だと呟く誰かの風と共に鼓
脱原発社会をめざす文学者の会「黒田杏子特選俳句作品」 2022.02.25 NEWS 『永瀬十悟句集 三日月湖』 永瀬十悟 コールサック社 2018年永瀬十悟 来年創刊百年を迎える福島県須賀川市の俳誌「桔槹(きっこう)」同人。若くして句作の道に入り、高校生達を俳句の道に導き、「原発」と人間を句作を通して考え続けてきている。「福島県文学賞」俳句部門の選者、「福島民報」俳壇の選
「脱原発社会をめざす文学者の会」文学大賞決定 2022.02.25 NEWS 東日本大震災から十年。日本の蒙った三度目の原子力災からも十年。この間、果敢に、言葉を信じ、文学の力で、この災厄と向き合った表現者たちがいた。私たちは、その試みを顕彰したいと思い、ささやかながら文学賞を創設した。『脱原発社会をめざす文学者の会』文学大賞である。もとより、原子力災と取り組んだ
原発「グリーン認定」の波紋と今後 2022.02.24 天瀬裕康 今回は関電の続き②大飯原発をお届けする積りでしたが、表題の件が気になるので予定を変更させて頂きます。 原子力発電が「クリーン(きれいな)エネルギーだ」という宣伝は、日本に原子力発電所が林立しだした1970年代からありまして、「原発は生活を豊かにするエネルギーだ」というバラ色の夢がばら撒かれました