講演及び対談「村田文学と21世紀の核状況」
『脱原発文学者の会』主催、日本文藝家協会共催
会場 日本近代文学館
日時 令和6年10月23日(水)15時~16時半
第一部 講演 村田喜代子「『新古事記』創作余話」
第二部 対談 川村湊 村田喜代子
これまでの日本文学における「原爆文学」は、林京子の作品をもって嚆矢とする。それは被害者の視点による核災の記録の相貌を帯びている。しかし村田喜代子は、『新古事記』によって、林京子流の「原爆文学」と一線を画し、加害者の視点による「原爆文学」を創作した。世界で唯一の核戦争の戦場となった被災国・日本から、加害者の視点による「原爆文学」が誕生したことは、非常に興味深く、意味のあることであり、従来の「原爆文学」に一つの画期をもたらした。