何故、私は戦争小説を書いてきたのか? 森 詠 2022.11.24 森詠 一、私の戦争小説 私は、これまでたくさんの「戦争小説」を書いてきた。あるいは、戦争や戦場にまつわる人間の物語やサスペンス、青春冒険小説である。私の小説のテーマは「戦争と人間」である。 なぜ、私は戦争小説を書くようになったのか? その理由の一つは、私が若いころ、中東をはじめとする世界各地の戦
隔月連載 げんぱつあくぎょうはなし 第1回 西尾漠 (アイキャッチ画像撮影=片岡遼平) 2022.11.17 西尾獏「げんぱつあくぎょうはなし」 α:以前にも時々原発の悪行について教えてもらったけど(『会報』17、18、20、21、23~25号)、これからは定期的に話を聞かせてもらえたらうれしいな。岸田首相がGX実行会議で原発の新増設に踏み込んだとか。ますます目が離せない。 ところでGXって何なんだろう。近ごろはよくわからない英語の略語が多
連載 原発の蔭と影 第1回 「まえがき」に代えて 天瀬 裕康 2022.11.17 天瀬裕康「原発の影と陰」 一般的にいうと、何かについての裏表を書く場合は、「……の光と影」という表現がよく使われます。たとえば「クルマ社会の光と影」といった調子です。昭和時代には「原発の光の部分」が大いに宣伝され、反対運動がなかったわけではないものの、日本中に数的・量的に過度の原発が乱立してしまいました。 そうした昭和3
第18回 青木新門さんのお別れの会に思う 納棺夫が見た〝ひかり現象〟 伊神 権太 2022.11.03 伊神権太「文士刮目」 人は必ず死ぬのだから いのちのバトンタッチがあるのです/死に臨んで先に往く人が 「ありがとう」と云えば 残る人が 「ありがとう」と応える そんなバトンタッチがあるのです/死から目をそむけている人は 見そこなうかもしれませんが 目と目で交わす一瞬の いのちのバトンタッチがあるのです(青木新門の「納
第17回 国葬が終わり、新時代の夜明けを思う 伊神 権太 2022.09.30 伊神権太「文士刮目」 東京・日本武道館での安倍晋三元首相の国葬が9月27日に終わった。これより先の8日に96歳で死去した英国のエリザベス女王の国葬が現地時間の19日午前11時(日本時間同日午後7時)から、かつて私も訪れたことがある首都ロンドンのテムズ川河畔ウェストミンスター寺院で行われ、日本の天皇、皇后両陛下はじめバ
第16回 みんな幸せで、みんな楽しく。世界は運命共同体だからこそ 2022.08.31 伊神権太「文士刮目」 先日、ある新聞に作家の池澤夏樹さんが「戦争と平和」を論点に【文学の向き合い方】について寄稿、作者次第で広がる可能性につき彼なりの見解を示され、興味深く読みました。その中で、池澤さんは「戦争は非日常のドラマの場であり、文学のよき題材となる」と書かれていましたが、私はこの文面にある<戦争>を<コロナ禍
北陸地方の電力事情 天瀬 裕康 2022.08.11 天瀬裕康 北陸地方といえば、普通は福井・石川・富山・新潟四県の総称ですが、奇妙なことがいろいろあります。福井県は主に北陸電力のエリアですが、前回述べた西の方は関西電力の範囲です。 北陸電力 Hokuriku Electric Power Company は富山市牛島町に本店を置く電力会社で、略称は「北電」
第15回 安倍晋三元首相の銃撃死に思う。【罪を憎んで人を憎まず】 2022.08.01 伊神権太「文士刮目」 安倍晋三元首相の参議院選挙の街頭演説中に起きた銃撃死に始まり、東電福島原発事故の株主代表訴訟での勝俣恒久元会長ら東電元役員4人への13兆3210億円の賠償命令、新型コロナウイルス第7波到来に伴う爆発的拡大など。7月もいろんなことが起き、そのつど胸が押しつぶされる思いをしたのは誰も同じでしょう。人